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セミナー報告 2024年3月〜4月
2024年1月に開始された新NISAの口座開設数の伸びが注目されています。そこで、3月には「DC加入者のための」NISA講座、4月には「20代30代のためのライフプランを考える」を行いました。いずれもセミナー企画者や、研修を行う方、DCアドバイザーやFPの方向けとして企画いたしました。講師は新聞、雑誌等のメディア、各企業の研修等でご活躍の山中伸枝氏(3月)と佐藤麻衣子氏(4月)にお願いしました。
「DC加入者のためのNISA講座」では、NISAとiDeCo、の違いを初心者の方にどのように理解してもらうか、所得控除や退職所得控除のわかりやすく説明されました。個人相談では、お客様の老後の不安を取り除いてライフプランに即した制度活用(NISAかiDeCoか)こそが重要だと再確認しました。また、金融教育経験の差が資産額に反映されるという調査もあり、職場での資産運用支援は「人的資本経営」につながるとも言えるそうです。
「20代30代のためのライフプラン」では今YouTubeなどわかりやすい動画がたくさんあるので、目が肥えている受講者にどのように意義づけを行うか、差別化を図るテクニックを惜しみなく提供いただきました。特にご自身の成功談と失敗談いずれもの体験の織り込みが秀逸でした。佐藤氏も「お金のことを会社が教えてくれることは福利厚生につながる」と指摘しており、今回のセミナー対象である20代30代からライププランを考えることは資産形成のみならず、キャリア形成にも重要と言えるのでぜひ、企業の研修ご担当者には今後の研修企画にDC継続教育やライフプランセミナーを検討いただきたいと思います。
山中氏も佐藤氏もセミナー依頼が絶えない理由が納得でき、DC協会としても講師派遣や依頼時に参考にしたい内容が詰まった充実したセミナーでした。
DCアドバイザーの講師派遣についてはこちら
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セミナー報告 2023年9月 「ターゲットイヤー型商品の特色」
DC協会では会員向けに2023年9月6日に「DC運営商品の見直し〜ターゲットイヤー型追加の検討事例より〜」をオンラインで実施しました。セミナーの内容は企業担当者が自らできるモニタリング方法・運用商品見直しの具体的方法・ターゲットイヤー型投資信託の比較です。講師自らが実際にネット上から数多くの投資信託のシャープレシオ、リターン、 標準偏差、信託報酬、純資産額の数値を拾い表とグラフ化からの解説は視覚的に訴えられるので理解が容易になります。この記事では約62分の内容から「ターゲットイヤー型商品の特色について」部分を紹介いたします。
DC運用商品の見直しの中にターゲットイヤー型投資信託が含まれる場合、その商品の特性、運用会社ごとに相違があることを知っておく必要があります。ターゲットイヤー型には従来型(ターゲットイヤーに到達したらリスク資産は持たない)と、スルー型(ターゲットイヤーを超えてもリスク資産を一程度持つ)と呼ばれるものに分類されます。ただし、スルー型でも商品ごとにどれだけリスク資産を持つかは異なります。セミナーでは各商品がどれだけ持つかの図解も示されます。スルー型の中には市場環境の大きな変化等により、 価格変動リスクが上昇した場合には、一定期間、株式その他の資産への配分を引き下げる等の方法により、 価格変動リスクの抑制を重視した運用を行う「リスクコントロール機能」を持つ投資信託があります。
また、従来型はターゲットイヤー後はリスク資産を持ちませんから、1)退職時に一時金受取を希望する場合に、資金計画が安定する 2)年金受取中、金額や受取期間の変動がないという特徴があります。逆にスルー型は1)退職時に一時金受取を希望する場合は、資金計画が不安定となる 2)年金受取中の運用状況によって金額や受取期間が 変動するリスクがあるという特徴を認識しておくべきでしょう。また、「リスクコントロール機能」があるターゲットイヤー型では例えばコロナショック等の株式市場に大きな下落要因があった場合に株式比率の引下げた後、相場回復局面において市場回復ピッチに追い付かない場合(リターンがマイナスになったまま)が実際に見受けられたので注意が必要でしょう。これからリスクコントロール型投信の追加等を検討する場合はぜひ各社の違いを理解し、交付目論見書等にも注意を払う必要があります。
このセミナーではウェルスアドバイザーHPより(2022年12月末現在133本)のデータをエクセルに落とし表にしています。具体的な方法等も解説いただいていますので、詳細ご興味ある方はお申込みいただければWEBセミナーとして受講できます。(https://nenkinnet.shop-pro.jp/ DC協会会員千円、セミナー会員としてメールアドレス登録された方2千円)
https://nenkinnet.org/5_semina.html
また、確定拠出年金(DC)加入者の方が商品を選ぶ場合もターゲットイヤー型は目標年度に向かい「自動的に資産配分を決定、変更するので便利」という説明を受けますが、上記のようなリスクコントロール型の場合、思わぬマイナスリターンとなる可能性もあるので商品の選択前に面倒でも交付目論見書等を確認すべきでしょう。
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2023年8月 DCアンケート
DC協会ではこの夏会員向けに確定拠出年金に関するアンケートをインターネットで行いました。(2023年8月10日〜9月1日まで)対象はDCアドバイザー資格を持つ、あるいはDC協会主催のセミナー参加者、期間が短かったため、回答数は71と少ないものの、DC(確定拠出年金)に関心が高い方が多く興味深い回答もありましたので、ご紹介いたします。
年齢等で加入できないという人もおり、企業型、iDeCoどちらかの加入者のうち、「現時点での運用結果に大変またはまあまあ、満足している」人は94%、不満は6%でした。不満という人の中には、企業型の運用商品に選択したい商品がない、という理由がありました。
「商品の配分割合変更、スイッチング等をおこなっている」という人は53%、「行っていない人」が41%。
行っている人は
「利益確定のために、利益分を定期預金またはバランス型にスイッチングしている」
「当落レシオ等をみて市場が過熱気味と判断した際は一部普通預金化し、機会をみて買い直す」
「商品の運用益が20%を超えてきたとき利益確定のため行っている」
「利益確定のためや、年齢に応じて安定割合を増やしている」
等定期的に行っている人と、市場が大きく動いたときに見直す人が見られました。
行っていないという人も
「まだ始めたばかりなので様子を見ている」
「堅調に推移しているので、必要性がない」
「世界株式1商品にて運用しているのでリバランスの必要がない」
等、決してほったらかしにしているわけではなく、きちんとした根拠がありました。
手前味噌で恐縮ですが、DCアドバイザーの資格をもっていることは確定拠出年金への関心も高く、運用もきちんと考えている人が多いようです。確定拠出年金は自分の大切な老後資金になりますので、ぜひ興味をもってきちんと管理運用したいものです。
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セミナー報告 2023年6月-7月
DC協会では6月下旬から7月5日までDC導入企業のご担当者向けセミナーを行いました。(DC=確定拠出年金)■ こちら
内容は公的年金と企業年金(確定給付と確定拠出年金)の概要ポイント、法改正への対応、DC運営のノウハウ、DCの投資教育の実務とオプショナルで税、ライフプラン、資産形成の基本講座等で計8〜10時間超の内容です。
その中からDC運営のノウハウセミナーとして「DC制度運営のポイント〜」信頼される専門家(DCアドバイザー、年金・退職金総合アドバイザー)をめざそう」から重要ポイントをご紹介します。
主な内容は
・DC担当者の心得・DCアドバイザーとは・DC制度の再確認・DCガバナンスの番人になろう
・DC法改正を自社制度にどう活かすか・企業担当者が自らできるモニタリング方法
講師の堤氏は銀行員から事業会社でDC導入に携わり、現在はDC継続教育の普及とDCガバナンス整備のサポートに情熱を注がれています。セミナーではDC担当者だったご自身の体験から「DCについては優先順位が部内でもなぜか低い」事情を踏まえ、担当者がどのようにDCガバナンス向上に取組むべきか、一人で悩まずに、上司を巻き込んでいくことなどの具体的なアドバイスが満載です。
企業のDCガバナンスの強化がDC運営にとって重要ですが、同時に個人のアドバイザーの専門性を高めることでもあります。
DCガバナンスのための環境整備ということで2016年には「加入者が適切に資産運用をできるようにする」という観点からの制度改正、継続投資教育の努力義務化,運用商品の除外手続きを緩和,商品を選択しないものへの支援、運営管理機関の評価、等がありました。DC運用商品のモニタリング、定期的な見直しもその一つです。
モニタリングは投資信託のタイプ=パッシブ(インデックス)運用か、アクティブ運用かで異なります。パッシブ運用はベンチマーク※に連動する運用が目標ですから、その投信のベンチマークとの連動性、今後も連動性が期待できるかを確認します。アクティブ運用はベンチマークを上回るのが目標ですから、上回る成果をあげているか、今後も期待できるか、運用方針、運用スタイルなどは維持されているか、を確認します。(※ベンチマーク=パフォーマンスの評価を行う際に、ポートフォリオの収益率と対比すべき基準として用いられる指標、国内株式なら東証株価指数(TOPIX)、外国株式ではMSCIコクサイ、等々)
担当者が実際にできるモニタリングの具体例として自社のラインナップ分析をお勧めします。運営管理機関に商品のリスク・リターンの数字を5年分等エクセルデータでもらい、グラフ化します。グラフ化することで商品の特徴が浮かびあがりますし、商品選択の手助けにもなります。投資教育に取り入れてもいいでしょう。
運営管理機関がホームページで掲載される公表ユニバース商品内で、自社の商品の信託報酬等の手数料と比較することができます。つみたてNISAで購入できる投資信託商品の中にはインデックス型で信託報酬等が0.1%(税込み)を切るものが出てきました。iDeCo(個人型確定拠出年金)の中でもインデックス型の投資信託の信託報酬率が0.1%台、あるいは0.1%を切るファンドも出てきました。企業型DCでは10数年前に導入した商品では高めの信託報酬率の投資信託がそのままということもありますので、確認することは重要です。
9月6日に後半部分のノウハウを詳しく解説いただく予定です。ライブ配信でも、会場でも参加できる。質問も丁寧に応じていただけるので、ぜひご活用ください。■ こちら
なお、9月6日セミナー申込者はこの「DC制度運営のポイント〜信頼される専門家(DCアドバイザー、年金・退職金総合アドバイザー)をめざそう」も視聴いただけるようにいたします。
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セミナー報告 2023年4月22日 「2024年からの新NISAとiDeCoを活用した50歳からの資産形成」
セミナーでは老後の資産形成の重要性・非課税優遇制度としてのiDeCoとNISA・2024年からの新NISAとiDeCoの活用法といった内容で行いました。ここでは、「50歳からの資産形成と新NISA活用時の注意点」をまとめました。
※NISAとは「NISA口座(非課税口座)」内で、毎年一定金額の範囲内で購入したこれらの金融商品から得られる利益が非課税になる制度です。(iDeCoについてはこちら★)
2023年度税制改正の大綱等により2024年以降のNISAの抜本的拡充・恒久化が決定されました。新NISAの活用により子供の教育費等の関係で資産形成が出来なかった人等、高年齢層(50歳以上)のキャッチアップ投資運用が容易になります。また、ライフステージにより積立投資額を臨機応変に変える事も可能になります。
新旧NISAの特徴
※現つみたてNISAと一般NISAは併用できない。
他にも以下のようなメリットがあります。
・恒久化 (18歳以上からでも活用可能)
・非課税保有期間の無制限化 (何歳まででも非課税運用が可能に!)
・投資上限額の増加(年間投資枠 つみたて枠120万円、成長投資枠240万円)
・つみたて投資枠・成長投資枠 併用可能
注意点は
1)NISAの成長投資枠で上場株式の配当等を非課税にする為には、証券会社で配当を受け取る際「株式数比例配分方式」を選択する必要があります。
2)NISA口座での株式等の売却時期は金融マーケットやライフプランを見ながら、必要に応じ時期を分散する事も含め柔軟に対応することが重要です。
3)2023年3月9日現在でもつみたてNISA の取扱商品数も金融機関により、166 〜3と大きく異なり一般NISA においては国内株式、海外株式、ETF を扱っていない金融機関もあります。金融機関の選択は新NISAでは特に重要ポイントになります。(ただし、今後商品ラインナップ・サービス等金融機関ごとに変わる可能性もあるので、ご自身で十分確認ください。)
金融機関選択のポイントは以下にまとめられます。
【つみたて投資枠NISA 場合】
・取扱投資信託(投資信託・ETF)・積立金額・積立頻度(年2 回?毎日?)・必要なサービス(窓口・コールセンターでの対応サービス等)が受けられるか
【成長投資枠NISA の場合】
・取扱商品(日本株式、海外株式、投資信託、ETF 等)・手数料(販売手数料、株式売買手数料等)・必要なサービス(窓口・コールセンターでの対応サービス等)が受けられるか
非課税口座とはいえ、「投資」ですから、長期運用を念頭に初心者はまず小口(目減りしても耐えられる範囲内)の余裕資金で長期分散積立投資運用の経験を積むことが重要です。つみたてNISAには金融庁が認定した長期・積立・分散投資に適した投資信託商品がラインナップされています。そのため長期積立運用の練習台としてはつみたてNISAやiDeCoが最適でしょう。
若い世代(20代、30代)の資産形成にもつみたてNIA、新NISAはもちろン活用できます。
DC協会ではDCの投資教育の中でNISA活用についても積極的に取り上げている事例をご紹介する予定です(7月6日投資教育の実務事例紹介〜 )
iDeCo最大のメリットは掛金が全額所得控除ですから60歳未満の事業・給与所得のある人はiDeCo活用も検討されたほうがいいでしょう。(★参照)
NISAを検討されている方は今年始めることをお勧めします。現在の一般NISA、つみたてNISAでの投資は、将来利用する新NISAとは別に期限まで税制優遇措置を使うことができるからです。現在のNISA口座は、変更手続きを行わなければ同じ金融機関で新NISA口座を開設することになります。
最後にこの記事は質疑応答を含めた約110分のセミナーのほんの一部です。ご興味のある方はWEBで受講ください。⇒https://nenkinnet.shop-pro.jp/?pid=172952047
(メールアドレスをご登録された方はセミナー会員価格で受講できます。認定会員とはDCアドバイザーや年金・退職金総合アドバイザーとしてDC協会に認定された方です。)
★iDeCo(個人型DC)
は企業型DCとは異なりご自分で掛金を出し、自分で運用商品(=主に定期預金か、投資信託)選んで掛金を運用します。 掛金とその運用益との合計額を給付として受け取ることができます。掛金、運用益、給付を受け取るときに、税制上の優遇措置があるのは企業型と同じです。掛金は65歳になるまで(一定の条件あり)拠出可能であり、60歳以降に老齢給付金を受け取ることができます。拠出限度額は各々により異なります。)また、口座管理手数料がかかります。(金融機関により手数料、商品ラインナップが異なります)また、60歳になるまで、原則として資産を引き出すことはできません。⇒iDeCoについて詳しく知りたい、どのように運用商品を選べばいいか、運用方法、金融機関の選び方、具体的に相談したいという方はお近くのDCアドバイザーまで
ご留意事項
本コンテンツは、情報提供を目的として行っております。特定信託契約等の勧誘を目的とするものではありません。本コンテンツの内容は2023年3月9日時点で収集可能な情報に基づいて作成しており、今後の制度変更等によってはその内容が相違する場合があります。投資にかかる最終決定は、ご自身の判断と責任でなさるようお願いいたします。
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2022年11月 社会保険労務士の先生方向けに「退職金制度の見直しと確定拠出年金の概要」セミナーをおこないました。
講師は一成FP社会保険労務士事務所DCアドバイザーの鈴木一成 です。
https://www.craft.do/s/GkmEUH0HX8sWgP
主な内容
〇退職給付制度の概況
〇企業年金制度の変遷
〇DC制度のしくみ
〇DC制度の概要
〇企業型DC制度導入にあたって
〇選択制DCとは
〇DC制度導入・中小企業の選択肢
〇企業型DCで社労士が活躍すべき場面
〇2022年法改正について
〇選択制DCとは
中小企業にとって利用しやすい退職金(企業年金)の制度は確定拠出年金(DC)のほかにも確定給付企業年金の総合型、iDeCo+(中小事業主掛金納付制度)等々あります。制度をご存じない中小企業事業主への適切な助言ができる専門家が求められています。
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はじめに(DC協会の理念)
「DC(確定拠出年金)を知らずして年金を語ることなかれ」
今や、DCは企業の退職金問題の解決策として、個人の自助努力による老後資産づくりとして、非常に有力な制度になっています。DCを活用することで、企業は効率的な経営を下支えでき、個人は健全な生活設計の一助とすることができます。
DC活用のためには…まず、DC制度の内容と仕組みを徹底的に知ることです。そして、企業での、また個人での効果的な利用方法を工夫することで、DCがさらに生きています。
DC制度単独で問題が解決するわけではありません。労働問題、社会保険、公的年金、企業年金を含む私的年金、金融商品、資産運用など幅広い分野の知識を基本情報として身に着けることによって、DCの活用がより効果的になります。
最近、重なる制度改善によってDC制度は複雑化してきたため、DC制度を正確に理解し、情報提供できる人材の育成はますます需要が高まっています。とくに年金資産の運用が個人の自己責任となるDC制度では、投資教育の確立が最優先事項です。
DC協会では DCアドバイザーと年金・退職金総合アドバイザーの育成を通じて自社の制度説明や、投資教育の実施に役立てていただきたい、という願いを込めてセミナー等の情報提供を行っています。
そして、年金教育を通じた社会貢献を目指しています。
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